丘を越えて

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らっくねすにはいろいろな方がおいでになられます。
その中のお1人の話しを紹介させていただきます。

その方は、ある日突然体が動かなくなり治療は終わったものの、生活が不自由になられました。
そこで、ケアマネージャー様から紹介され、らっくねすに来てくださるようになりました。

もともと、真面目で何事にも一生懸命だった方でしたので、らっくねすでもご自宅でもコツコツ運動をされていました。
そのかいあって、かなり歩行も安定され動きやすい体になってこられました。

そんな時、また病気が再発され体の自由が再び奪われてしまいました。
病室から、唯一動く左手を使い、電話をかけてきて下さいました。
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「ダメになった。ここまで良くしてもらったのに申し訳ない。もう合わせる顔がない」
いつもの、元気はつらつな声ではありませんでした。本当に辛そうな声でした。
お話しをしているうちに、少し元気を取り戻してくださり
「もしも治ったら、また行ってもいいか?」
「治ったら、もう一度らっくねすに行きたい。」 

らっくねすに来ることを励みに、辛いリハビリも耐え一生懸命がんばってくださったそうです。
予定よりも早く病状も良くなり、退院されました。
らっくねすに戻ってこられた時の笑顔は最高のものでした。
「らっくねすに来たいから頑張りました。また、来れて本当に嬉しいです。
前より悪くなってしまったからゼロ以下のスタートだけど、またがんばります。」
と、私達にとって最高のお言葉をいただくことができました。

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らっくねすでは、歌を歌いながら足踏みをしたり運動を行います。

その方は「丘を越えて」を歌いながら、
足踏みをするのがお好きでした。
歌いながらの運動後は、毎回必ず
「いやぁー。この歌はいい歌だね。
この曲を使って運動できるなんて幸せだね」
「なんと言っても、私の家内の名前が入っているからね。頑張れるんですよ」
と、毎回とびきりの笑顔で教えてくださいます。
「丘を越えて いこうよ。真澄の空は 朗らかに 晴れて たのしいこころ。
 鳴るは胸の血潮よ 讃えよ わが青春(はる)よ。」

らっくねすにもう一度もどりたい。
そんなふうに思っていただけ、本当に感動いたしました。
これからも、1人でも多くの方に「らっくねすに行きたい」と、思っていただけるような
施設でありたいと思います。

私達スタッフに働く希望をあたえてくださり、本当にありがとうございました。

また、真澄の空見ましょうね。Yさん。